Let's Note への Vine Linux 2.5 インストールメモ

Let's Note への Vine Linux 2.5 インストールメモ

　Panasonic のノートパソコン、Let's Note CF-A1R へ Vine Linux 2.5 をインストールします。このパソコンには CD-ROM ドライブがついていないため、ネットワーク経由で Linux のインストールをします。使用する PCMCIA ネットワークカードは、MELCO の LPC2-T という 10Base-T のカードです。Vine Linux 2.5 の CD-ROM は作成済みとします。

ブートFD の作成
Windows 系の PC に、Vine Linux 2.5 の CD をセットし、以下のコマンドをコマンドプロンプト(MS-DOS プロンプト)から投入。 CD-ROM のドライブは Q:、FDD が A: とする。 FD をドライブにセットしておく。

C:\> cd q:\images↓
Q:\> ..\dosutils\rawrite -f pcmcianet.img -d a -n↓

pcmcianet.img がロングファイル名のため、ファイルが見付からないなどというエラーが出た場合は、該当するファイルのショートファイル名(pcmcia~2.img など)という名前を指定する必要があります。
CD のマウント
すでにセットアップしてあるデスクトップの Linux サーバに、 Vine Linux 2.5 の CD-ROM をセットします。ノートPCへは、この PC (192.168.1.1) から HTTP 経由でインストールします。

root # mkdir /home/httpd/htdocs/Vine ↓
root # mount -r -t iso9660 /dev/cdrom /home/httpd/htdocs/Vine ↓
もし、iso イメージがあり、それを利用するなら上記の代わりに、
root # mount -o loop /home/ftp/pub/Vine25-i386.iso /home/httpd/htdocs/Vine ↓
OS インストール
省略。(^^;ゞ
PCMCIA ネットワークの設定
　とりあえず、インストールに使用した PCMCIA ネットワークカード、 Melco LPC2-T を使用できるようにします。一度、netconfig で設定しなおせば、使えるようになるみたいです。
- su - で root ユーザになり、プロンプトより netconfig と入力。
  "ONBOOT=yes" を "ONBOOT=no" へ変更。
- IP address, Netmask, Default Gateway, Primary nameserver を各々していするか、DHCP を使用するかの撰択をして、OK を押す。
- PC カードの抜き差し、または、/etc/rc.d/init.d/pcmcia restart で変更を反映させる。
CTRL, CAPS キーの入れ換え
　Vine 2.1.5 までは、インストール時に設定できてたのですが、それが無くなってしまったので、手動で変更します。
- /etc/sysconfig/keyboard
  以下の行を修正。
  KEYTABLE="jp106"　→　KEYTABLE="jp106_Ctrl_CAPS"
  設定を反映させるため、/etc/rc.d/init.d/keytable restart と入力。
- /usr/X11R6/lib/X11/xkb/keycodes/xfree86
  普通なら、/etc/X11/XF86Config を以下のように修正すればよいはずなんですが。
  # XkbOptions "ctrl:swapcaps"
  ↓ XkbOptions "ctrl:swapcaps"
  うまく行かないので、キー配列定義ファイルを直接編集。以下の行を修正。
  <CAPS> = 66;　　→　　<CAPS> = 37;
  <LCTL> = 37;　　→　　<LCTL> = 66;
  init 3 として、コンソールで、CTRL と CAPS が置き換えられていることを確認し、init 5 で X Window 上でも置き換えられていることを確認。
サウンドの設定
このノート PC のサウンドは、NeoMagic 256AV というのを使っています。 VAIO 系でもこのチップを使っているのがあるそうです。VAIO の場合は、下記の options の行は不要らしい。
- /etc/modules.conf
  以下の行を追加。
  alias sound-slot-0 nm256_audio
  options nm256_audio force_load=1
無線 LAN の設定
　無線 LAN カードのセットアップです。ネットワークカードをはずし、 Corega の Wireless LAN カード、PCCB-11 のセットアップをします。
- /etc/pcmcia/vine.conf
  ファイルの最後に、以下の行を追加。(一字一句同じに！)
  card "Corega Wireless_LAN_PCCB-11"
  version "corega_K.K.", "Wireless_LAN_PCCB-11", "Version 01.02", ""
  bind "wvlan_cs"
- 仕上げ
  root # /etc/rc.d/init.d/pcmcia restart ↓
  以上で、Vine 2.5 での設定終了。後のために、Vine 2.1.5 での設定方法ものこしておきます。
- インストール
  The linux-wlan(tm) Company から linux-wlan-ng の最新版 (linux-wlan-ng-0.1.13 2002/03/01 現在) をダウンロードし、 /usr/local/src へコピーしておく。
  root ユーザになっておくこと。BOLD 部を入力。 ↓ は Enter キーを示す。
  root # cd /usr/src/linux/drivers/pcmcia ↓
  root # ./Configure ↓
  Linux source directory [/usr/src/linux]: ↓
  Build 'trusting' versions of card utilities (y/n) [n]: ↓
  Include 32-bit (CardBus) card support (y/n) [y]: ↓
  Include PnP BIOS resource checking (y/n) [n]: y↓
  Module install directory [/lib/modules/2.2.19-0vl0.23]: ↓
  root # cd /usr/local/src ↓
  root # zcat ./linux-wlan-ng-0.1.13.tar.gz |tar -xvf -↓
  root # cd linux-wlan-ng-0.1.13↓
  root # make config↓
  Build Prism2.x PCMCIA Card Services (_cs) driver? (y/n) [y]: ↓
  Build Prism2 PLX9052 based PCI (_plx) adapter driver? (y/n) [n]: ↓
  Build Prism2.5 native PCI (_pci) driver? (y/n) [n]: ↓
  Build Prism2.5 USB (_usb) driver? (y/n) [n]: ↓
  Linux source directory [/usr/src/linux]: ↓
  pcmcia-cs source dir [/usr/src/pcmcia-cs-3.1.29]: /usr/src/linux/pcmcia-cs-3.1.29 ↓
  Build for Kernel PCMCIA? (y/n) [n]: ↓
  PCMCIA script directory [/etc/pcmcia]: ↓
  Alternate target install root directory on host []: 　Module install directory [/lib/modules/2.2.19-0vl0.23]: ↓
  Target Architecture? (i386, ppc, arm, or alpha) [i386]: ↓
  Prefix for build host compiler? (rarely needed) []: ↓
  Compiling with a cross compiler? (y/n) [n]: ↓
  Build for debugging (see doc/config.debug) (y/n) [n]: ↓
  root # make all ↓
  root # make install ↓
- /etc/pcmcia/wlan-ng.conf
  ファイルの最後に、以下の行を追加。(一字一句同じに！)
  card "Corega Wireless_LAN_PCCB-11"
  version "corega_K.K.", "Wireless_LAN_PCCB-11", "Version 01.02"
  bind "prism2_cs"
- /etc/pcmcia/wlan-ng.opts
  "INFRASTRUCTURE STATION START" のすぐ下にある、 "DesiredSSID" を変更。
  DesiredSSID="corega"
  ※ESSIDには実際に設定されている文字列を入れてください。
- /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-wlan0
  以下の内容で新規作成。(DHCP 化はまた今度)
  DEVICE=wlan0
  BOOTPROTO=static
  BROADCAST=192.168.1.255
  IPADDR=192.168.1.101
  NETMASK=255.255.255.0
  NETWORK=192.168.1.0
  ONBOOT=no
- 仕上げ
  root # /etc/rc.d/init.d/pcmcia restart ↓
opera(Web ブラウザ)
今話題の WEB ブラウザです。他社のブラウザに比べ軽いので、非力なマシンには最適です。すでに入っている Netscape は削除します。
- コンパイルとインストール
  Opera から opera の最新版 (6.0 Qt statically linked) opera-6.0-20020510.1-static-qt.i386.tar.gz) をダウンロードし、/usr/local/src へコピーしておく。
  root ユーザになっておくこと。BOLD 部を入力。 ↓ は Enter キーを示す。
  root # rpm -e netscape-4.76-1 ↓
  root # cd /usr/local/src ↓
  root # zcat opera-6.0-20020218.1-static-qt.i386.tar.gz |tar -xvf -↓
  root # cd opera-6.0-20020218.1-static-qt.i386 ↓
  root # ./install.sh↓
  Is this correct [y,n,c | yes,no,cancel]?　y ↓
ＭＳのTrueTypeフォントの使用
ＭＳゴシック、ＭＳ明朝を Windows から持ってきて、Linux で使用できるようにします。
/usr/X11R6/lib/X11/fonts/MSTrueType というディレクトリを作成しておく。
mscothic.ttc, msmincho.ttc を、/usr/X11R6/lib/X11/fonts/MSTrueType へコピー。
# mktcapdir /usr/X11R6/lib/X11/fonts/MSTrueType /usr/X11R6/lib/X11/fonts/TrueType/microsoft.ttfconf ↓
/usr/X11R6/lib/X11/XF86Config に、以下の行を追加。
FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/MSTrueType"
で、うまく行くはずだったのですが、なぜかうまく行きません。FontPathの追加が失敗している模様。なので、mscothic.ttc, msmincho.ttc を、/usr/X11R6/lib/X11/fonts/TrueType へコピー。/usr/X11R6/lib/X11/fonts/TrueType の fonts.dir に、/usr/X11R6/lib/X11/fonts/MSTrueType の fonts.dir の2行目以降を張り付け。1行目の数字を、/usr/X11R6/lib/X11/fonts/TrueType/fonts.dir の1行目の数字に加え更新したら、うまく行きました。更新後の fonts.dir はこのとおり。